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 ジャズ シート張り替え手順

 ジャズは座面に飾りボタンの付いたタイプのシートですが、ボタン無しでの張り替えも可能です。
 飾りボタンの取り付けが面倒ですが、張り替え自体はそれほど難しくないシートです。
 飾りボタン無しで張り替えを行う場合、飾りボタンに関する工程は不要ですので
 その部分は無視して作業を進めてください。


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前準備その1 シート皮取り外し
作業時は必ず保護メガネを着用してください。

張り替えに際して外しておく部品

シート取り付け金具(部分・2個)
ダンパーゴム(
部分・2個)

取り外しに必要な工具
10ミリのレンチ

10ミリのナットを緩めてシート取り付け金具を取り外します。
ダンパーゴムは手でこじって外します。
中央のダンパーゴムは外さなくてもOKです。
張り替えやってみようのページを参考にタッカー針を抜きます。

古いシート皮を、スポンジごとシートベースから外します。

飾りボタンによってシート皮とスポンジがつながっていますので、4箇所の飾りボタンの留め糸を、丸い押さえプレート(
矢印)の切り欠きから外して、シート皮とスポンジを分離します。

留め糸は切ってしまってもOKです。

外した押さえプレートを無くさないように!

  

前準備その1.5 飾りボタン取り付け
飾りボタン無しで張り替えを行う場合、飾りボタンに関する工程は不要ですので無視して進んでください。


シート皮裏面には、画像の様に4箇所(
印部分)飾りボタン取り付け穴位置のマーキングがありますので、このマーキングにキリなどで穴をあけます。

革ポンチなどで穴を開けてもいいですが、できるだけ水の浸入を防ぐためにもなるべく小さい径の穴を開けてください。
飾りボタンの留め糸の結び目長さ(矢印の長さ)を調整します。

結び目長さが3cmのものを2つ、5cmのものを2つ作っておきます。
ユルいとボタンの納まりが良くないので、長いのはNGですが、若干(1〜2mm)短めはOKです。

ちょっと面倒な作業ですが、ここの長さで飾りボタンの押さわり具合が決まりますので、じっくり作業してください。
飾りボタンの留め糸ををシート皮の穴に通します。

画像の様に、前と後ろの穴に、結び目長さ3cmの飾りボタンを、左右の穴に結び目長さ5cmの飾りボタンを通します。

これでシート皮の方の準備は完了です。
続いてスポンジ側の準備です。

スポンジに防水ビニールをかぶせ、スポンジの穴にあわせて防水ビニールにマジックで印をつけておきます。

印の中央に、キリなどでボタンの留め糸を通す穴を開けておきます。

これでスポンジの準備も完了です。
飾りボタンを通したシート皮をスポンジにかぶせます。
(シートベースはまだつけません。)

シートスポンジの裏側から、留め糸を通す穴にラジオペンチを挿し込み、ボタンの留め糸の先をつまんで引き込みます。

留め糸をスポンジの裏側まで引き込んだら、留め糸を押さえプレートの切り欠きに通して引っ掛け、飾りボタンを固定します。

押さえプレートの切り欠きを留め糸に通しにくい場合は、押さえプレートを斜めに立てるようにすると、入りやすいかと思います。

残後左右の4箇所の飾りボタンを同じ要領でとめていきます。

  

前準備その2 
画像の様にシート皮とスポンジが、飾りボタンでつながった状態になっていると思います。
ここにシートベースをかぶせます。

外にはみ出た、余分な防水ビニールをスポンジとシートベースの間に挟むんでおくと、後で防水ビニールを切る手間が省けて仕上がりもキレイになります。


飾りボタン無しの場合は一般的なシート張り替え同様に、シートベースにスポンジを乗せ、防水ビニール、シート皮の順でかぶせていけばOKです。
シート表側はこんな感じです。

これで前準備は終了です。

シートを表側から見て大きく左右にずれていないか、斜めになっていないかを確認します。

ズレがある場合はシート皮全体をずらすようにして修正します。


画像クリックで拡大表示します。

  

step1 シート前後の仮止め
シート前後を仮止めします。部)

シート前部→シート後部の順に仮止めした方がやりやすいと思います。
シート前部を仮止めします。
(画像上段:シート裏側、下段:シート表側です。)

シート皮が左右どちらか一方に寄っていないか確認し、2〜3点タッカーを打ち込みます。

片側に寄っている場合は、針を外して再度仮止めします。


張る強さですが、下段画像の赤矢印で示すパイピングからシート端までの長さが、約3.5cmになるようにします。

シート後部を仮止めします。
(画像上段:シート裏側、下段:シート表側です。)

前側同様、シート皮が左右どちらか一方に寄っていないか確認し、2〜3点タッカーを打ち込みます。

片側に寄っている場合は、針を外して再度仮止めします。


張る強さですが、下段画像の赤矢印で示すパイピングからシート端までの長さが、約5cmになるようにします。
これで仮止め完了です。

画像のようにシート座面はダルダルになっていると思いますが、それでOKです。

大切なのはシート本体に対してシート皮がずれていたり、ななめになっていないか確認することです。


ずれている場合は針を外して再度仮止めを行います。

OKですか?では本張りに行きましょう!


画像クリックで拡大表示します。

  

step2 シートを左右に張る
シート中央を左右に張ります。

片側に張り過ぎないようにご注意ください。
シート裏側です。

2〜3点ずつタッカーを打っておきます。

どうしても片側によってしまう場合は、数回に分けて左右に少しずつ張っていくといいかもしれません。
画像のようにまだまだシート座面にはシワが残っていると思いますが、それでOKです。


画像クリックで拡大表示します。

  

step3 シート後部を張る
シート後ろよりの部分を、斜め後ろ方向に張ります。
シート皮の一番たるんだ部分になりますので、やや強めに張る必要があります。

片側に張り過ぎないようにご注意ください。
シート裏側です。

少しタッカーが打ちにくい箇所ですが、ここも2〜3点ずつタッカーを打っておきます。

どうしても片側によってしまう場合は、数回に分けて左右に少しずつ張っていくといいかもしれません。
突き出したネジ部分が邪魔でしっかりタッカーが入らない場合があるかと思います。

こういった場合は、針の浮いたところをマイナスドライバーなどで押し込んでおきましょう。

まっすぐに押し込めば、思いのほかしっかりと押し込めると思います。
画像の印あたりの浮いた感じが少なくなり、スッキリしているはずです。


画像クリックで拡大表示します。

  

step4 座面を張る
ボタン周辺に残るシワ・たるみを取るため、シート座面を斜め前&斜め後ろに張ります。
シート裏側です。
特にタッカーの打ちにくいところはないはずです。

手で巻き込むようにして、ボタン周辺のシワ・たるみの具合を見ながら張っていくとやりやすいかと思います。


横からです。

部分的に強く張ると、パイピングがキレイな曲線にならず仕上がりが悪く見えますのでご注意ください。

強く張る場合は、周囲の針をいったん抜いて打ち直し、一部分に力集中しないようにします。
シート座面のシワ・たるみがなくなりました。

わざと少しシワを残すのも、よりアメリカンな感じが出て面白いかもしれません(^^


画像クリックで拡大表示します。

  

step5 前後の本張り
仮止めしたシート前後を本張りします。

仮止めで打った針が邪魔な場合は、それを抜いて再度タッカーを打ち込みます。
シート後ろの裏側です。

仮止めした箇所に若干たるみができていると思いますので、そのたるみを取る感じで軽く張ります。

張り具合は下の画像をご参考ください。
シート後ろの表側です。

画像の矢印の長さが、4〜4.5cmくらいになると思います。

シートをま後ろから見て、パイピングがキレイに揃っていることを確認します。

パイピングが片側に寄っていると不格好に見えますのでご注意ください。
シート前部の裏側です。

前側はたるみはないと思いますが、あればそのたるみを取る感じで軽く張ります。

シートベースの差し込み部分が邪魔でしっかりタッカーを打ち込めないと思いますので、step3のときと同様にマイナスドライバで浮いた針をしっかり押し込んでおきます。

張り具合は下の画像をご参考ください。
シート前部の表側です。

画像の矢印の長さが、3〜3.5cmくらいになると思います。
ほぼ完成です。

パイピングの歪みとタッカー針の浮きにだけ注意しておけば、ときに難しいところはないと思います。


画像クリックで拡大表示します。

  

step6 バランス調整
シワ・たるみが残っていれば、シート全体のバランスをみて張り具合を調整します。

曲がって打ったタッカーの針やゆがんだ針を抜いてきれいに打ち直します。

余分なシート皮を切り取ります。

外しておいたシート取り付け金具、ダンパーゴムを取り付けます。
シート裏側です。
タッカー打ち、シート取り付け金具取り付けのご参考にどうぞ。

ダンパーゴムは手だけでは奥までしっかりと入れづらいので、ドライバー等を使うとやりやすいかと思います。


画像クリックで拡大表示します。

  

step7 完成
完成です!
どうだったでしょうか?うまくできましたか?

斜め前からです。

飾りボタンの準備が面倒なことを除けば、特に難しいところ、苦労するところはないと思います。


画像クリックで拡大表示します。
斜め後ろからです。

キレイに仕上げるコツは、パイピングが歪まないように張りすぎに注意することでしょうか。


画像クリックで拡大表示します。


横からです。

ちょっと手間のかかる飾りボタンですが、これががあるとジャズらしさが出ていい感じです。


画像クリックで拡大表示します。



実際作業されて分かりにくい所がありましたら掲示板またはメールにてお気軽にお問い合わせください。

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